イキナリですが…フランス国家【ラ・マルセイエーズ】って…??

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…どう思います???この歌詞。

『…祖国の子どもたちよ、栄光の日がやってきた!
我らに向かって、暴君の血塗られた軍旗がかかげられた
血塗られた軍旗がかかげられた
どう猛な兵士たちが、野原でうごめいているのが聞こえるか?
子どもや妻たちの首をかっ切るために、
やつらは我々の元へやってきているのだ!
武器をとれ、市民たちよ
自らの軍を組織せよ
前進しよう、前進しよう!
我らの田畑に、汚れた血を飲み込ませてやるために!…』

ラ・マルセイエーズ

正直、歌詞知った時、か~なりビックリ(!?)したんですよね。あの…国歌の歌詞に…こんなの、無いんじゃない???

ちょっと残酷すぎる…。オリンピックとか、ワールドカップとかで歌われるんですよ、国歌って。国賓が来た時も歌われます。

日本の【君が代】がイデオロギーにより、アレコレと言われてますが、コレ、そんなレベルじゃないって思います。

これに比べれば、【君が代】なんてカワイイもんです。昔から伝統的にあるものなので、君主制を賛美しているのは仕方がない。

ン百年前に『平等』や『民主主義』がある訳ではありません。

最も外国、特に欧米の国歌は軍歌調(マーチ風)なものが多く、国威高揚、我が国賛歌、わが民族賛美的なものが多く、それは仕方が無いんじゃないかと。

あのー、【ラ・マルセイエーズ】って音楽は凄く良いんですよ。ベルリオーズが編曲バージョンが有名ですし、ロシアのチャイコフスキーも『1812年』で挿入しました。

ドビュッシーのピアノ曲の前奏曲集の第二集『花火』ラストにも出て来ます。『ラ・マルセイエーズ』

この位、クラシック作曲家にも評価されている曲なんですよ、コレ。(最もベルリオーズとドビュッシーはフランス人ですが…)

他の国歌は個人的には東欧のロシア(旧ソ連)の国歌が好みですね。歌詞もなかなか力作。『…栄光あれ、我が自由なる祖国よ…』ですから。

正直、共産主義に対しては良い評価を下せない私ちふれですが、それにしても、『差別や階級の無い、自由で平等な社会を目指そう』と言う志は高く評価します。

ヨーロッパなんて、徹底した階級社会でしょうしね。音楽は雄大です。流石、チャャイコフスキーを生んだ国です。

歌詞見ているとベートーヴェンの『第九』を思い出します。ちょっと似ている。

『…すべての人々は兄弟になる…』(第九より)

イギリス国歌の【神よ、われらの女王を守り給え】(God Save The Qeen)も良いです。これは完全に君主制賛美。この歌と共にイギリスは、7つの海を支配し、大英帝国の繁栄を築き、謳歌したんですね。

反面、凄い人種差別と、植民地に対する凄ましい搾取があったわけですが。

オーストリア帝国国歌も良い【神よ、皇帝フランツを守り給え】(Gott erhalte Franz Den Kaiser)作曲はかのヨーゼフ・ハイドンです。

ハイドンだけあってこれも良い。オーストリア帝国国歌、というより、神聖ローマ帝国国歌でしょうね、多分…。

オーストリア共和国国歌は、オーストリア第一共和国国歌『ドイツ・オーストリア、汝壮麗の国よ』があるので。

皆、歌詞は、“我が国賛歌、わが民族賛歌、我が国一番”ですよ。国歌なんてそんなものです。

お隣の中国だって、“中華帝国”なんて、自分が世界の中心であり、一番だと思っている訳。

アメリカの【星条旗よ永遠なれ】だって、自由と平等と民主主義を志している名曲です。

しかし…歌詞で【ラ・マルセイエーズ】程残虐な歌詞は…他には無いですね。そもこの曲、“国歌”として作られた訳では無く、フランス革命時に、マルセイユの義勇軍がパリで歌った為に、広まった訳です。

元々はアルザス地方の“ライン軍の為の戦争歌”です。革命時だから、どうしても残酷になる訳ですね。特権階級だけでなく、一旦政権を取った権力者が反対者を片っ端から処刑していった…。

この辺はフランスもロシアも同じですよね。フランス革命時のロベスピエール(元々法律家)と言い、ロシア革命時のレーニンやスターリンと言い、です。

中国の毛沢東の文化大革命で凄い虐殺やってる。革命ってどうしてもそうなるんです。

私、常々思うんですが、“戦争反対!”を叫ぶ人達が、何故“革命反対!”と言わないのか、不思議なんです。

暴力で社会を滅茶苦茶にし、全てを根こそぎ奪う、という意味では、戦争も革命も同じなんですよ。革命だって残酷です。

ところが“戦争反対”と言っている人達って何故か、革命には…何か夢見ている感じ。

憧れてすらいるのかな???冗談じゃないです。

東洋医学の本場は中国、シナだったんですが、文化大革命で、弱体化。と言うのは、それまで鍼灸や漢方の“巨匠”“マエストロ”クラスの先生方が、文革で
“打倒!階級”“打倒!権威”で片っ端から殺されたみたいです。

正しい権威、と言うのは必要なのにね。勿体ない話です。

ともあれ、【ラ・マルセイエーズ】は凄い歌詞でした、という話で終わりたいと思います。

ちふれより

PS…後ほど確認しましたが、【神よ、皇帝フランツを守り給え】は“オーストリア帝国(1804-1867)国歌”である事が判明しました。神聖ローマ帝国ではなかったんですね。不勉強で失礼しました。




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