海外ドラマ【シャーロック・ホームズの冒険】

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見てます。GYAO!でやってます。グラナダ版で、主役シャーロック・ホームズが、ジェレミー・ブレッド主演です。

これが…結構面白い(笑)古き良き時代の19世紀のイギリス、ロンドンが舞台です。このグラナダ版、他の数々のシャーロック・ホームズの中で、一番評判が高い、と言うか、ジェレミー・ブレッドがホームズらしいホームズ、作品の作りが一番“原作の持ち味を良く出している”もののようですね。

まぁ一面、徹底した階級社会、というか、差別社会、身分社会というか…人は皆平等、等と言うのは全く持って“今の時代の感覚”と言う事が良く判る。当時のイギリス及びヨーロッパ諸国の風習等も結構描かれています。

私ちふれはそもそもクラシック音楽を学んだので、こういう時代には興味があると言うか、一寸憧れがあると言うか…古いものが好きなので見てます。

で、今日見たのが『レディ・フランシスの失踪』ヒロインは貴族の令嬢フランシス・カーファックス姫。このお姫様、結構自己主張が強いのね。

見ていて切なくなりました。そもそもこの時代の女性って、上流階級のレディ達は所謂(お勉強的な)高等教育も受けていなければ、籠の鳥で育ち、世間知らずでもある。世の中の事なんて何も知らない…純粋無垢な感じです。世間ずれしていない訳。

だからアッサリ悪い奴に引っかかったり、騙されてしまう。彼女たちはエリート男性の“付属物”です。アクセサリーと言うか、ペット扱いの部分もある。

男尊女卑の中で生きています。“女はバカな方が可愛いし扱いやすい”ですよ。

生まれてから今まで、食べるには困らないけれど、侍女や使用人にかしずかれて育ち、受けた教育は礼儀作法やダンス、マナー、エチケット、歌や楽器演奏‥もあるかな?『小公女セーラ』の時代ですよね。セーラの寄宿したミンチン女学院はこういった科目履修します。勉強的なものはせいぜいフランス語、かな?フランス語は当時の上流階級の子女の必須科目でもありました。言葉が優雅で美しい…という理由でね。

数学、とか理科、社会や歴史、政治に経済なんてものは勉強させない訳です。理屈っぽくなっても困るから。

このホームズ版の別のエピソードでさる上流婦人のセリフ『私には夫の愛が全てです』正しくペットなんです。哀しいけれど…。

女性は綺麗に着飾り、淑やかに優雅に微笑み、素直に男性についていくのが良し、とされました。生きてゆくための余計な知恵はつけない訳。世間ずれもさせない。可愛げないから。女性が自力で生きてゆく事なんて考えもしないんですよ。

彼女たちが受けている教育は完全にこういう“花嫁修業”“花嫁教育”で、“花嫁学校卒業”

この“花嫁学校”と言うのが、今に通じる、女子大や女子短大の教育です。良妻賢母って事。フィニッシング・スクールはこういう教育をするんですよ。

で、フランシス・カーファックス姫、悪い詐欺師にアッサリ引っかかっちゃう。堅実な貴族の兄や、優しく誠実な夫がいるのに…。

でも多分、フランシスは“生きがい”が無かったんじゃないかな?単なる籠の鳥ではつまらない…自分の人生を自分で行きたい…そう思っていたと思う。

人間、食べるに困らなければそれでよし、ではないんですね。

ちふれより




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映画感想【チャット ~罠に堕ちた美少女~】

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を見ました。

副題“の罠に落ちた美少女”って…結構その手のエロ映画かなぁ?って思わせるけれど(笑)全然違う。GYAO!でやってました。

あのー、結構考えさせられましたね。ストーリーは14歳の少女アニーがチャットで知り合ったチャーリーと言う16歳の男の子とのチャット交際。だが、実際に会ってみたら30代半ばのオジサンだった…。だが、中年オジサンのチャーリーは言葉巧みにアニーを丸め込み、モーテルに連れ込んで関係を持つ…。

最初は16歳だったチャーリーはチャット途中で“20歳”と言い出し、果ては“ゴメン、実は25歳の大学院生なんだ”って言い出す始末。どれがホントなんねんって!

だが実際は30代半ばの少女趣味のオジサンだった…。最初のデートの時に、“君が欲しがっていた下着”って真っ赤な下着を渡す…その時点で、アニーには引いてほしいんですけれどネ、こっちは!なんぼ何でも、一番最初のリアルデートで下着プレゼントは無いと思う。私だったら引くわ、完全に。

ただ、このチャーリーのキャラクターが描き方が上手いと思う。少女を言葉巧みに丸め込み、誘惑していく…。そのシーンは迫力あります。

アニーの友人の通報で、チャーリーとの事ば判明するアニー。その時点から、彼女は『レイプ犯の被害者』になります。まぁ、14歳と30代半ばのカップルですからね。不自然と言うか、恋人同士と言うには無理がある。

この作品で一番難しく、判断に迷うのは『これはレイプなのか?レイプでないのか?』と言う点でしょう。アニーがチャーリーと関係を持ったのは“合意”。腕をつかまれ、無理やりモーテルに引き摺り込まれた訳ではありません。無論、中年オジサンのチャーリーに、も丸め込まれているんですけれどネ。

コトが発覚し、大騒ぎになってもあくまでチャーリーをかばうアニー。彼女にとって彼は恋人なんでしょう。周りはそうは見ていないけれど。そんなアニーが初めて“騙された”と気づくのは、FBIが“チャーリーにレイプされた、他の被害者の女の子”の写真を見せられた時。この時初めて彼女は自分がチャーリーにとって、“特別な存在”等ではなく、“ワンオブゼムの一人”に過ぎないと理解します。半狂乱になるアニー。

チャーリーは自分の身体だけが目当てだった、と気づくんですよね。

映画の最後に何とチャーリーが出て来ます。彼は高校の物理の教師で、良き夫、良き父親で良き教員で生活している、という事実。アニーの一家は半狂乱なのに、加害者は平然と日常生活を営んでいる…怖いシーンです。

ともあれ、色々と考えさせられる映画でした。

ちふれより




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