先日(と言うより、数週間前)、某元女子大学の学長先生とお話する機会がありました。
先生は、
「女性にもね、キチンと社会で通用する、高い専門性を生かした職業キャリアを目指さなければダメなのよ」と力説。
要するに専門職、という訳ですね。言っている意味は解る。
が、そもそもこの先生“元女子大学の学長先生”です、ハイ…。
女子大学の意味って…???と言うより、大学の意味ですが…???
そも、大学の学問って…実地に活かせるものだっけ???
あくまで“教養”の観点で、“非実用”“実地では役に立たない”を目指すものじゃなかったかしら???
『大学の学問』は『金儲けの為の学問』ではない筈で、『非実用志向』と言うのが矜持であった筈。
それが、『実学』って…???です。
そんなになっちゃって、良いの(!?)
それに女子大学の意味は…あれは、言わせて貰えば『良妻賢母の花嫁学校』なんじゃ???
欧米で言う処の『フィニッシング・スクール』良家の子女の通う処です。
良家の子女だから女子大学へ進学するんです。
(余談ですが、シンガーソングライターの中島みゆきさんは、北海道の名門女子大“藤女子大学”ご卒業です。藤女子大は、校舎が北大の近くにあり、自然に顔を合わせる機会は多いそう。卒業後、北大と藤女子大のOB、OGのご成婚、カップリング率は非常に高いそう。
北大卒エリートの妻として、藤女子大卒の女の子って最適なんですね。みゆきさんご自身もお医者さんのお嬢さんと言う、“エリート階級”育ちです)
女子大学の意味は、早い話“社会的エリートの妻”育成教育機関なんです。ぶっちゃけ言うと…ね。
こういうと、この先生、
「そうよ!女子大って良妻賢母の花嫁学校が目的よ!元々」とはっきり仰いました。
「ですよね~でもそれじゃダメなんですか?」と聞いたら
「離婚したらどうするの??結婚できなかったら??夫がケガや病気、会社辞めちゃったら???」
そりゃーそうです。『夫が稼ぎ、妻が専業主婦』って夫がコケたりいなくなっちゃったりすると、とたんに一緒にコケちゃう。
で、実学志向と言う訳。
でもね…。
高い専門性を生かした職業って…どれだけある???今の時代…。
少なくとも、大学の専門って、そのまま生かせる処は少ない筈。と言うより、ほぼ、無い。
高い専門職、というと、まずは医療関係ですよね。医師、看護師、検査技師…etc.
これらの仕事は確かにまず国試の世界なので、有資格者でないと出来ないし。医療関係が一番活かせるよう。
後は、弁護士(そう、“社会的エリート”とされる医者や弁護士が一番、高い専門性の代表格ですね)ですが…。
あの~、弁護士のセンセイ方って、結構今、ピーピーしてる方、少なくないんですよ。『宅弁』(自宅事務所の弁護士)、『ケー弁』(ケータイ一本の弁護士)『即独』(下済みのイソ弁を経ずに、即時独立、と言う事、でも音楽の世界なんて、コレ、少なくないんだけどな~)なんて言葉が流行るご時世ですし。
文系、理系の格最高峰とされる資格を代表に出しましたが、理系はともかく、文系はねぇ…?大学の専門、そのまま生かせる???
某一流大学法学部卒業の女性がこう仰ってました。
「私が法科時代に学んだ事なんて、ホント、実地の法廷じゃ全然使えないの」
「法律事務所でだって使えないし…」
コレですよ、コレ。
因みにワタクシの音楽だって、音大時代に学んだ事そのものは全く使えません!!使えるのは音大入試以前に学んだ事。
従って、『音大出ました~』がまるっきり、肩書だけが評価されちゃう。評価されるのは外側だけなんですよ。外側。
中身なんて、(相手は)要らないの。だって話したって、解らなしいね~。
それに専門活かせるように見える理系の人たちだって話してみると
「今の仕事は私の専門とは全然関係ないの。無論、ちふれさんから見れば“同じ理系でしょ?”なんだけど、私的には全然違う訳。広い意味で言えば、専門の中に入るんだけど、狭い部分では全然違う。正確に言えば“大学で学んだ、専門関連”かな?」
と言い出す方の多い事!
専門を生かせそうな、実学志向の理系のの世界だってコレなんですよ。ましてや文系なんて…活かせる?それ?
実学と言うのであれば、むしろ“手に職”なんですよ。専門学校の領域。
女子大学で言えば、家政科の料理ではなく、むしろ、板前や調理人、料理人、パティシェを目指した方が良い。
すし職人だって“10年修行”と言いますよね。要するに、料理屋さんの調理場に丁稚で入って(今だったらバイトで)下積みを重ね…の世界です。
とても女子大学で学べるような、キレイなものではありません。実地だしね~。
それに10年修行の世界…それって女の子にとって、良い訳??結婚は??
若い時期、一番女性にとって花の時代に“下積み”
恋愛してるヒマ、ありませんし。
それを言うと、学長先生、頭抱えていらっしゃいましたが…。
色々難しい事、ありますよね。
ちふれより